実験から

ドリコムが重くってよくよく推奨環境をみたらOSX以上だった。MacOS9ではやっぱり無理だったみたい。それでしばらく放置しながらExciteのブログなんかを試していたが、そうこうしているうちに今度はOSXしか起動できないiBookG4を買ってしまいSafariなんかでは軽快になったんで戻ってみた。せっかくだからもう少しこっちを使っていこう。

でもどり記念に実験で書いていた記事を織り込んで。
■iBOOKG4
ふるいマシンをだましだまし使ってきたせいだろうけど。もはやG5が最新だけど。
 …G4/800。自分の体感速度としては、はやいはやい(^_^;
Classic環境なんて所詮エミュ、たいして使いものにならんとの話を聞いていたが、まあ今まで使ってきたアプリがそんなに重いもんでもなくなっちゃったんだろうな、どっちかっていうと、いままでのOS9使用よりも軽快に感じるほどだ。HDからシステムバスからキャッシュ効率とか、もう素人がこちょこちょ心配したりいじったりという領域を、数年前からのテクノロジーが、かるーく超えちゃってるんだろうなあ。あたりまえかあ。
で、そのテクノロジー、ありあまる力はなんのため?
パソコンというものを使い始めた頃(高校生くらいかな)、ゲームのFD(5枚組とかだった!)をとっかえひっかえ入れ替えてRPGなんかせっせとやっていると、実家のおやじに
「そのフロッピーヂスク、自分のデータだけで1枚埋められたらすげえぞ」
とか言われたものだ。これは今のFD1.4MB程度でだって大変な仕事量。
おやじ、その教育的配慮はテキメンをこえてトラウマだぜ。

ふるい機械を使ってても「もうこれじゃ力不足!」ってほど使い切った感覚はなかった。まさにワープロ表計算くらいにしか使わないってやつで、ソレで何ギガのHDがすべて埋まるくらいだったら「使ったなあ!」って思うんだろうけども(無理)。まあ、あれだ、なんかを始めようとしたときの、周辺機器の対応状況とか使えるアプリの必要スペックとか。まあ一番卑屈になるのは、ネットで見られるページが制限され始めたり、新しいシェアウェア・フリーウェアがもう作られなくなってきたりとか。新しいものはすべてダメ。
ジェットコースター搭乗をお年寄りがとめられる感じで。

あんまり言うとまさに年寄りじみてしまうが、本来ジェットコースターに乗る必要があるのかどうかもよく考えないと「乗らされて」しまっているのに気付かないなんてこともある。まだたいして使用感のない旧マシン。愛着とかでなく、そういう意味でも捨て去るにしのびないものが、あるのだ。…なんかMacユーザーの典型的な態度がでてきちゃったから、この辺でやめよう。趣味程度で旧機つかうならともかく、イライラしたり卑屈になるのは考えもんだ。
しかし、おやじよ。オレのFDはまだ埋まらねえよ…。

■カレーとマックとスルメ
久しぶりに○大前の喫茶店で大好きなセイロンカレーをたべる。おいしんだなこれが。
昔はちょっとボリュームが足りねえかななんて思っていたけど、最近はすっかりそれで満腹してしまうと、自分がちょっと縮小したみたいで悲しくなりもする。「にくまん+スープ」とかがいけないんだろうな多分。一緒に出てくるラッキョウのスライスとか福神漬けのきざみなんかもイチイチ好きな味で、本業がもちろん喫茶店だからコーヒーも旨い。いったい俺は普段ナニ飲んでんだろうなと、ここでまた悲しくなる。涙腺がゆるみやすいのは歳の証拠だ。
カレーを食べてから、愛すべき骨董品PB2400cのバッテリーリフレッシュでもいかが、と秋葉原に。なんぞ中古品の掘り出しでも、iPodの型落ちなんかどうかねと、見回っているうちに最近のMacノートが5〜8万程度で買えるのが見えてきて思わず本腰になった。

もう、ちまちまと修理交換買足なんどしてるより、現役マシンを思い切って買ってみては?
かずすくないMac売場(…こだわらなくてもいいんだけど、べつにWindowsも嫌いだとかではないし普通に使ってるし、それだと4万以下でもいっぱい売ってる…)の数軒を見回ってみて過去の資産の活かし方などを店員さんたちに聞いて回っているうちに、気付いたらiBookG4/800を購入していた。お金もないのに、なんという思い切りの良さ。
ん〜もうちょっといろいろ比較とかしたほうが良かったのかな。

その後は上野でスルメを購入。正月の雪のせいで出不精になり正月恒例がクリアしていなかったので。小振りの白い柔らかいやつはちょっと贅沢目、今日はビールじゃのう。

■火曜日だった
昼飯を食べる時間がないと、最近はコンビニ前でにくまんを食べる。コーンスープを飲む。駅前とかの市街地では、これは絶対にできない、いい歳こいて、高校生でもあるまいに。でかい国道沿いのドライヴインなみの店でなら、ちょっと遠出のコバラ空き風の顔ができるから、寒風吹きすさぶなかでちょっと自虐的なひとときを味わう。

するとどこから歩いてきたか、完全に腰の曲がりきった老婆がひとり。
地底を覗き込むような顔をぐいっとこちらにむけて、
「何曜日!」
しまった、長話されるほどの時間的余裕はない、耳が遠いとイカンから、猛進する巨大トラックの轟音にまけないように大声で
「かっようびっ!」
とやり返す。予想に反して老婆はふか〜く頷くとまたテクテク去って行った。あんなに腰が曲がっても国道沿を独りで歩けるたあ、まあ闊達なことでよろしいねえ。

バイクにまたがるとすこし左の腹が痛んだが、タバコを噛み締めてそのまま路上に出ると、加速のGに痛みも自虐も飛んでゆく。気持ちのなかにからみつく、なにかもっといろんなものを、飛ばし去らねばならない気がしつつ。

■よんだ
日曜洋画劇場で『ジャッカル』を観ていて、新刊読むのが保留されてしまった。
ジャッカルは世界背景が複雑(そうでもないか)ちょっと面白かった。ブルース・ウィルス扮する国際的な殺し屋が服役中の元IRAテロリスト(リチャード・ギア)に追い詰められるという主軸、そこにロシアvsアメリカという(短絡な)構図のなかでアイルランド民族の復讐感情なんかを肉付けにしていた。それ以外は典型的な役者映画。でもブルース・ウィルスの七変化はひそかに笑えた。殺し屋が準備をするプロセスにはちょっとゾクゾクしますね。へええ、なるほど… というかんじで。

日野日出志『地獄小僧』は例によって「怪物くんのカナシミ」に終始。蔵六の奇病とか愛しのモンスターとかラヴクラフトの『アウトサイダー』。ん〜なんかルーチンワークで残念な。というか自分の精神状態が日野日出志を堪能する背徳モードになっていなかったのが反省なんですな。

諸星大二郎『無面目・太公望伝』も読んじゃう。どちらも円熟した古代中国ロマンにヲトコの人生哀がにじんでて傑作。「無面目」は純粋無垢な「智恵(混沌)」が人間界に出てその俗にまみれてゆく過程を描く。「太公望伝」もまた、後に殷を倒す周王朝太公望となる呂尚(覆水盆に帰らずの人かな?)が人間界に出るまでの神仙伝。男の深奥が俗世間で変化したり磨耗したりする精神的ドラマはどちらもひっじょ〜うに男くさい世界だった。ここ最近は大二郎フェア、んで夢に出てくる人がみんな大二郎風で困る。

■喫茶に出て思わず購入
ふつうの新刊の本屋さんで漫画。
 諸星大二郎『無面目・太公望伝』 日野日出志『地獄小僧』

コーヒーを飲んでいると、広い店内にほとんど客がいないというのに、ちんちくりんの小僧のようなオジサンが寄り添うように隣席についてきたのでうっとうしく、折角ゆっくりしようと寒いなか出てきたのに、そうそうに退散。晩飯の買物をしてふたたび古書屋へ。
 カレル・チャペック『園芸家12ヶ月』
 池内紀編訳『ウイーン世紀末文学選』岩波文庫
…など購入。期せずして東欧文学選になったのは昨日から厳しい寒気ノ所為?

■エキサイト試運転中
エキサイトのブログ試用中。…やはり軽い。表示が速い。まえに使っていたドリコムはみょうに重かったが、よ〜くよくシステム要項をみてみると実は MacOSX用だったりと敷居が高いもので重くて当然だった。ブラウザでの表示もおかしかったし、記事を書くにもかなりストレスがあったなあ。うちの OS9で使うには無理があったようだ。サブMacからも更新できるようにしたいが、ノートでもPB2400cなんて骨董品をいまだに現役使用中で、そっちはOS8.1に最近ダウン・グレードしたばかり。もうすこし新し物指向があってもいいんじゃないだろうか、と。