2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

第1回 錬金術の叙階定式書 マイヤーの碑銘と第1序

さて象徴的言辞に満ちた『12の鍵』と、やけにプラクティカルな皮を被ったクレマー院長の間に置かれた第2論考、トマス・ノートン『叙階定式書』をお送りしていこう。なかなか本題に入れないのがまた錬金術文書の厄介な問題でもあるけれども、文書ごとの立場…

マイヤー『黄金の鼎』のイラスト

ミハエル・マイヤーの編纂した錬金術論集『黄金の鼎』は(1)バシリウス・ヴァレンティヌス『12の鍵』 (2)トマス・ノートン『我を信じよ、あるいは錬金術の叙階定式書』 (3)ジョン・クレマー『信仰告白』 の3つの、有名かつ伝説的な錬金術文書を収…

疑似科学?に関する覚え書き

錬金術文書の翻訳、なんて、すこぶる非科学的そうなテーマにどっぷり漬かりながら、普段はけっこうエセ科学批判にアンテナを立てていたりもする。疑似科学や似非科学について調べてみると、自分の持っている思いこみの傾向が、びしばしとコペルニクス的に展…