2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

 術師は金を求めたか

人間の想像力は、今は無いもの、かつて存在しなかったもの、まったく経験していないものを思い浮かべることはできないんじゃないか、と思う。どんなにグロテスクなモンスターだろうが異星人だろうが、その細部は現存する生物の部分的寄せ集めでできていて、…

わけわかんねえ

「錬金術だから、わけわかんなくて、当然。」なるほどね、しかし、これほど無意味な、何か言っているようで、何も言っていない言葉もない。自分が判ろうともしない対象にむけて「テーマが〜だから判らなくて当然だよ」というカッコイイ台詞のなかに含まれて…

実在性・歴史性

小池寿子さん(氏、というべきだろうが『ひさこさんの屍体狩り』から、さん、という敬称がしっくりきてしまう)という美術史学者の『屍体狩り』が大好きで、白水社から単行本が出たときにはあわてて買ったものだった。かつて、基督教美術史だかゴシック建築…

錬金術師になりたい?

最近はもうだいぶ減ってきましたが、「錬金術を勉強したいんですが、どういう本を読めばいいんですか? どういうところで勉強できますか?」・・・という質問がたまに舞い込んでくる。・・・いえ、かまいません、なんでも聞いて下さい、私でわかることでした…

ミルチャ・エリアーデ

名にし負う『世界宗教史』の1991年初版に付けられた帯の文句がスゴい。 「宇宙的ヴィジョンに支えられた古今未曾有の偉大なる業績!:先史時代からのあらゆる宗教現象の史的展開をたどり、その深遠な統一性を求めて著された人類の精神史。膨大な資料を博捜し…