2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

第6回 院長クレマーの告白

・・・気を取り直して第5章、いってみよう。 第5章 2ポンドの純粋で柔軟な鉛、2ポンドの純粋な錫を用意し、充分に封印した上記の陶器のなかで溶解せよ。全てを3時間ほど穏やかな木の炎に焼べよ。混合物の全体が純粋透明になるまで、鉱金属の「泡沫」は…

錬金術逍遙譚

ミハエル・マイヤー編纂の『黄金の鼎』、その一角をなす『院長クレマーの告白』ですが、第1回の冒頭に錬金術逍遙譚がありました。勢いづいて『太陽の光彩』巻末にあるトリスモシンの冒険も掲載したりしていた矢先。久しぶりに入った新刊書店でGETした「これ…

第5回 院長クレマーの告白

第4章 3の月15日ごろに、3オンスの水銀を用意しそれに半オンスの《生ける水》を加えよ。この水銀は、洗剤で浄められてよく乾かされた濾過器に5度通せ。2ポンドの鉛を溶かし込んでこれを瓶壷に注げ。それが液状になったら、そこに細い棒状の串を刺し入れ…

第4回 院長クレマーの告白

第3章 硬く澄んで一点の染みも無い8オンスの鉄鉱石を3あるいは4割、つよい木炭の火で精錬せよ。それを充分な処女の水で消すべきだが、これについては目的に必要とされるに足るだけ第2章で記されている。そして3オンスの錫を用意し、これに短時間熱を加…

第3回 院長クレマーの告白

第2章 三から四晩、睡眠から覚めた朝一番の汚れなき若者の水を3パイントになるまで採取せよ。それを毎晩、固定された石製容器に溜めよ。沈殿する澱は取り除くべきである。液体の透明純粋なところを1パイント濾過せよ。かなりの強酢を2グラス、2オンスの…

本家サイト Macrocosmの移動

管理人のISP変更のためひと月ちかくネット活動を停止してしまいました。これにともなって突然のサイト閉鎖、たいへんご迷惑をお掛けしております。とりあえずですが以下のアドレスに再びサイト公開しております。今後とも宜しくお願い申し上げます。錬金術と…

第2回 院長クレマーの告白

第1章 我らが術の生命を構成する生ける水の調合法 鮮やかで純粋なる紫紅の酒石を3オンスほど用意せよ。そこに5オンスの石油、2オンスの天然硫黄、2オンスの橙色の砒素、3オンスのラビュセヌム、2オンスの柳の木炭を加えよ。これらすべての構成要素を…

第1回 院長クレマーの告白

『院長クレマーの告白』は、あるベネディクト会の修道院に伝わるとされた術の秘奥書であり、成立年代は明かされていないものの、バシリウス・ヴァレンティヌス『12の鍵』と、トマス・ノートン『我を信じよ』とともに、『逃げるアタランテー』の著者ミハエル…