諸怪志異3・4

蒲松齢『聊斎志異』の精神はもう踏襲されないのカナ?

諸星大二郎「諸怪志異」シリーズ3『鬼市』4『燕見鬼』は、もともと中国怪奇短編集みたいな構成だった1や2とは違って、仙道の大家五行先生の弟子「阿鬼」が、『西遊妖猿伝』の悟空くらいの少年に成長して活躍する連載アクションになっちゃった。

かつては、五行先生が出てくる話は、それいがいの怪談と交互に出て来ていて、個人的には古代中国の創作怪談がすきだったんだけどなあ。まあ、投げると戻ってくる剣の技とか好きだからいいかあ。

でも、時期的におなじくらいかもしれない『碁嬢伝』もそうなのだが、なんかこう、描き込みが浅いというか、薄っぺらイというか、ようするに漫画がザツ?

もともと、画力がどうのこうの言われる傾向がある個性的な画風(それが麻薬的な効果があるんだけど)なのだから、緻密な描かれかたがイノチなんじゃないか、と思うんだけどなー。どうだろう。

映画資金のためにめちゃめちゃがんばってた、ということかな。