2006-01-01から1年間の記事一覧

●Powers of Ten

ここからぐーっと10倍10倍で上空にあがって行って、太陽系の果て、銀河系、宇宙の果てまで上昇していく。すげえなあ、うんうん、面白かった・・・と思った後がこれまたビックリです。観てのお楽しみ、ですね。ちょっと違うかもしれませんがGoogle-Earthとか…

 逃げるアタランテー試訳36

石は地にすてられ、山にあげられ、風にすまい、水にやしなはるは水銀なり 卑しきものとて忌避さる石は 路傍に彷徨うものと云ふ 富める貧しきを問はず その掌に安きもの そは大気の高みにそびえる峻厳の頂きに在りと云ふもあり 河の流れにやしなはるとも云は…

 逃げるアタランテー試訳35

火に耐えるの訓練はケレスのトリプトレムスに、テテュスのアキレスに、術者もまた石を馴化さすべし 見るべし トリプトレムスやアキレウスのいかに武勇に鍛(かた)されしか 母の導きのもと 身を焦がす焔にいかに耐へるを学びしか 聖母なるケレスそしてテテュ…

 逃げるアタランテー試訳34

浴槽に抱かれ風に生まれ、赤くなっては水面を闊歩す 子を孕みたる浴桶かがやき 子を生みし空には光明あり やがて来たるは赤なりて 子は水面を闊歩する かくして子は山頂に至り白く成る そはいまだ学徒の無比なる庇護のもと 石にありとも石でなし 天来の高貴…

 逃げるアタランテー試訳33

両性具有(ヘルマフロディト)、闇のなかに死にたるごとくに横たはりて火を欲す 見よ 双頭の両性具有(ヘルマフロディト)は空死(そらじに)しをる そなはる湿気が取り去られ 闇夜に姿隠すとき その者 火をば欲したる 火を与えよ さすれば命はすなはち戻る 火…

テオ・アンゲロプロス

『テオ・アンゲロプロス映画祭』 おおーすげえのやるなあ〜 なんて思って勝手にどれ観るかなあとか予定みて盛り上がっとったが、よくみると2004年のイベントなんね。そういえばそんなこともあったかもしれない、記憶の彼方にうっすらと残っている。いやはや…

 術師は金を求めたか

人間の想像力は、今は無いもの、かつて存在しなかったもの、まったく経験していないものを思い浮かべることはできないんじゃないか、と思う。どんなにグロテスクなモンスターだろうが異星人だろうが、その細部は現存する生物の部分的寄せ集めでできていて、…

わけわかんねえ

「錬金術だから、わけわかんなくて、当然。」なるほどね、しかし、これほど無意味な、何か言っているようで、何も言っていない言葉もない。自分が判ろうともしない対象にむけて「テーマが〜だから判らなくて当然だよ」というカッコイイ台詞のなかに含まれて…

実在性・歴史性

小池寿子さん(氏、というべきだろうが『ひさこさんの屍体狩り』から、さん、という敬称がしっくりきてしまう)という美術史学者の『屍体狩り』が大好きで、白水社から単行本が出たときにはあわてて買ったものだった。かつて、基督教美術史だかゴシック建築…

錬金術師になりたい?

最近はもうだいぶ減ってきましたが、「錬金術を勉強したいんですが、どういう本を読めばいいんですか? どういうところで勉強できますか?」・・・という質問がたまに舞い込んでくる。・・・いえ、かまいません、なんでも聞いて下さい、私でわかることでした…

ミルチャ・エリアーデ

名にし負う『世界宗教史』の1991年初版に付けられた帯の文句がスゴい。 「宇宙的ヴィジョンに支えられた古今未曾有の偉大なる業績!:先史時代からのあらゆる宗教現象の史的展開をたどり、その深遠な統一性を求めて著された人類の精神史。膨大な資料を博捜し…